敷地内に源泉塔があり、地下480メートルから源泉を汲み上げています。強羅温泉でも有数の黄金色を帯びたお湯で、成分濃度が高く高温の弱アルカリ性ナトリウム塩化物泉です。お肌をすべすべにする効能をはじめ、関節痛、打撲・捻挫・冷え性・婦人疾患・慢性消化系疾患などに効くとされています。

当館は大浴場も客室の露天風呂も全て源泉かけ流しをご提供、循環は一切していません。源泉が80-90度と高温なので、敷地内の井戸から湧く強羅の地下水で加水をして水温を下げますが、館内すべてで循環しないお湯を提供しているというのは大きな特徴だと思います。安心安全で質の良い新鮮な温泉水で入浴をお楽しみいただけることで、ご好評をいただいています。

大浴場は2021年12月にリニューアルしました。半露天風呂で、美しい庭園の借景とともに大きな湯船で源泉かけ流しの温泉をご堪能いただけます。夏場以外はちょっと寒いこともあるので、お部屋のお風呂で一度温まった後のご入浴をおすすめしていますが、お部屋とはまた違った幻想的な大借景のパノラマの景観を楽しみながらの入浴は格別だと思います。

白檀では四季の旬をお楽しみいただける本格的な懐石料理を提供しています。食材は三割ぐらいが地元神奈川から、七割は全国からの取り寄せで、季節の食材を楽しんでいただけるよう、食材の旬の移ろいにあわせ、年に10回程度、献立を変えています。

お飲み物のこだわりですが、日本酒は神奈川の地酒をはじめ全国から珍しいお酒を取り寄せており、品ぞろえが豊富です。ワインも基本は国産です。山梨はもちろん、北海道や岩手、京都などいろいろな産地のワインをそろえていますが、懐石の繊細な出汁を邪魔しないよう、オーク臭の強い樽醸造は避け、ステンレス醸造のみのラインアップにこだわっています。ソフトドリンク類も基本は全て有機系です。お食事の中心はあくまで料理、お酒は料理を楽しんでいただくための名脇役という位置づけなので、料理を引き立たせるお飲み物を厳選しているのもこだわりの一つです。

客室は『箱根八里』の歌詞から名前を取っていて、二間タイプ（総面積110㎡～65㎡）が６室と、一間タイプ（総面積50㎡～35㎡）10室があります。それぞれのお部屋から楽しめる景観は異なりますが、すべてのお部屋に大型の源泉掛け流しの露天風呂と眺望デッキが付いています。

各客室の露天風呂は小さめな施設が多いなかで、当館の客室露天風呂は広さにこだわっており、お二人以上でもゆったりとお楽しみいただけます。眺望デッキも、ヨガマットを敷くにもゆったりの広いスペースを取っています。客室の露天風呂とデッキの大きさが、他の旅館と一線を画すところだと思います。

館内と同じく客室も、お客様が外の自然を存分にお楽しみいただけるデザインになっています。窓は自然を取り込む大きなもの、家具も日本の近代著名デザイナーの藤チェアなど、透け感があるものに配置して、窓や家具の向こうに自然が透けて見えるよう、お客様の視界を極力遮らないことを大切にしています。